お金を貯めることは大切です。でも、貯めることばかり考えて「元気な今だからできる経験」を先送りしていないでしょうか。
私は『DIE WITH ZERO(ダイ・ウィズ・ゼロ)』を読み、お金は残高を増やすためだけでなく、人生の満足度を高めるために使うものだと改めて考えました。特に心に残ったのが、旅・健康・時間にはそれぞれ「使いどき」があるという視点です。
この記事では、本書の要点を私なりに整理し、30代後半になった今感じていることや、実際の旅行体験とあわせて紹介します。
この記事の結論
- お金・時間・健康のバランスを考えるきっかけになる本
- 「いつか」ではなく、経験できる時期を意識することが大切
- ただし、生活資金まで使い切るという意味で受け取るのは危険
私は本書を「貯金を否定する本」ではなく、後悔しないお金の配分を考える本として読みました。
『DIE WITH ZERO』とは?基本情報
| 書名 | DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール |
|---|---|
| 著者 | ビル・パーキンス |
| 翻訳 | 児島 修 |
| 出版社 | ダイヤモンド社 |
| 刊行 | 2020年 |
| 形式 | 紙・電子書籍 |
著者は、投資や事業の世界で活動してきたビル・パーキンス氏です。本書は、お金だけを最大化するのではなく、時間と健康も含めて人生全体を最適化するという考え方を9つのルールで説明しています。書誌情報はダイヤモンド社の公式ページで確認できます。
タイトルの「ゼロで死ぬ」は刺激的ですが、私は「今すぐ全財産を使う」という意味ではなく、必要以上に経験を先送りしないための問いかけだと受け取りました。
要約|印象に残った3つの考え方
1.お金・時間・健康を一緒に考える
若い頃は体力と時間があっても、お金が少ない。働き盛りになると収入は増えても、自由な時間が減る。さらに年齢を重ねると、お金があっても体力の面で難しくなる経験が出てきます。
本書を読んで、お金だけを残すことよりも「その時期にできる経験へ、どれだけ適切に配分できるか」が重要だと感じました。
2.経験は思い出として何度も楽しめる
旅行や挑戦に使ったお金は、その場でなくなって終わりではありません。写真を見返したり、人に話したり、次の選択に生かしたりするたびに、経験から得た価値をもう一度味わえます。
私も、旅先で少し奮発して泊まったホテルや、予定外の出来事ほど後までよく覚えています。物として残らなくても、思い出は長く自分の中に残る。この実感は本書の考え方と重なりました。
3.やりたいことには「できる時期」がある
本書には、人生を年代ごとに区切り、その時期にやりたいことを書き出す「タイムバケット」という考え方が登場します。
体力を使う旅、家族と過ごす時間、仕事を離れて学ぶことなど、同じ「やりたいこと」でも適した時期は異なります。「老後にまとめて」と考えず、いつ実行するかまで決めるのがポイントだと感じました。
旅にお金を使う価値を、年齢とともに実感した
私は20代の頃の旅と、30代後半になってからの旅で、体力や過ごし方の違いを感じています。若い頃は移動が多くても平気でしたが、今は移動の負担を減らし、宿や食事に少しお金をかける方が満足度は高くなりました。
- 現地でしかできないアクティビティ
- 移動や体力の負担を減らしてくれるホテル
- その土地ならではの食事や景色
- 家族や大切な人と共有できる時間
すべてを豪華にする必要はありません。自分が強く記憶に残したい部分へお金を使い、それ以外は抑える。私にはこの使い方が合っています。
実際の旅行計画なら、初めての韓国旅行完全ガイドや、釜山・海雲台2泊3日の体験記で、費用や準備を具体的に紹介しています。
宿泊体験へお金を使ってよかった例として、ANAインターコンチネンタル別府の宿泊記もまとめています。単に高いホテルをすすめるのではなく、自分が何に価値を感じるかを考える材料にしてください。
健康にも「お金のかけどき」があると感じた
30代後半になり、疲れの残り方や回復にかかる時間が以前とは違うと感じるようになりました。そのため私は、温泉や休息、寝具、食事、身体を動かす時間を「これからの経験を楽しむための土台」と考えています。
ただし、高価な商品やサービスを利用すれば必ず健康になるわけではありません。自分に必要なものを見極め、無理なく続けられる範囲にすることが大切です。
- 睡眠時間を確保する
- 日常的に身体を動かす
- 旅行中も休む時間を入れる
- 体調に不安があるときは専門家へ相談する
旅行中の体調管理は旅行疲れを残さない7つの対策、日常の工夫は疲れをためにくい習慣で紹介しています。
有給休暇を「いつか」にしない
私は過去に社員を雇う側だったため、人手が少ない時期に休みが重なる大変さも理解できます。それでも、本書を読んで改めて感じたのは、会社の都合だけで人生の経験を何年も先送りしてよいのか、ということでした。
休むことに罪悪感を持たせない仕組みをつくるのは、個人だけでなく会社側の課題です。一方で、すぐに退職することだけが答えではありません。業務を調整する、早めに休暇を申請する、働き方を見直すなど、現実的な選択肢から考える方が安全です。
生活費や家族の事情を無視して仕事を辞めるのではなく、「今しかできない経験」と「生活の安定」の両方を守る方法を探す。このバランスこそ重要だと思います。
私なりのタイムバケットの作り方
難しく考えず、まずは今後やりたいことを年代や5年単位で分けてみます。以下はあくまで作成例です。
| 時期 | やりたいことの例 | 今できる準備 |
|---|---|---|
| 今〜5年以内 | 体力を使う海外旅行、長距離のサイクリング | 費用・休暇・体力づくりを計画 |
| 5〜10年後 | 家族との旅行、学び直し | 日程と予算を毎年見直す |
| それ以降 | 移動の少ない滞在型旅行、趣味を深める | 健康と生活環境を整える |
書き出すと「お金が貯まってから」ではなく、いつまでに何を準備するかが見えやすくなります。私は旅行先やホテルを調べること自体も、経験を具体化する作業だと考えています。
実践するときの注意点
生活防衛資金まで使わない
病気、失業、家の修理など、予定外の支出は起こります。経験へお金を使う前に、当面の生活を守る資金や必要な保険、将来の支出を確認することが前提です。
家族構成や将来設計によって正解は違う
独身か、子どもがいるか、住宅ローンがあるかによって必要なお金は変わります。本書の考え方をそのまま当てはめず、自分の状況に合わせて調整する必要があります。
「使うこと」自体を目的にしない
高いものを買えば人生が豊かになるわけではありません。自分にとって何が大切かを先に決め、満足度の高い経験へ選んで使うことが本質だと思います。
ご注意:この記事は書籍の要約と個人の体験であり、特定の金融商品・投資・医療行為をすすめるものではありません。資産計画や健康について判断が必要な場合は、状況に応じて専門家へ相談してください。
『DIE WITH ZERO』をおすすめする人
- 貯めることは得意でも、使うことに罪悪感がある人
- 旅行や挑戦を「いつか」と先送りしている人
- お金・時間・健康のバランスを考え直したい人
- やりたいことを年代別に整理したい人
一方、具体的な投資手法や家計簿の付け方だけを知りたい人には、目的が少し違うかもしれません。また、タイトルどおりに資産を完全にゼロへ近づけることへ不安を感じる人は、考え方の一部だけを取り入れる読み方でも十分です。
よくある質問
本当にお金を全部使い切る内容ですか?
私は、無計画に使い切ることをすすめる本とは受け取りませんでした。必要なお金を考えながら、経験を先送りしすぎないための考え方を学ぶ本です。
要約だけ読めば十分ですか?
主な考え方はこの記事でも紹介しましたが、本書には9つのルールと具体例があります。自分の生活に落とし込みたい人は、本編まで読む方が納得しやすいと思います。
紙と電子書籍のどちらがありますか?
出版社の公式ページでは、紙と電子版が案内されています。価格・在庫・対応端末は購入先で最新情報をご確認ください。
最初に何をすればよいですか?
まず「今後10年で、体力や環境の面から先にやっておきたいこと」を3つ書き出すのがおすすめです。そのうえで、必要な費用と時期を具体化します。
まとめ|お金を残すことと、今を楽しむことのバランス
『DIE WITH ZERO』を読んで、お金を貯めることは将来の安心をつくり、お金を経験に使うことは今と未来の思い出をつくるのだと感じました。どちらか一方ではなく、両方が必要です。
- やりたいことには適した時期がある
- 旅や体験は思い出として長く残る
- 健康は経験を楽しむための土台になる
- 生活資金や家族の事情を踏まえて無理なく実践する
「人生で一番若い日は今日」という気持ちで、まずは先送りしていることを一つだけ具体化してみる。そのきっかけになる一冊でした。
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